2013年07月20日

アコギコース @設計

OSさん、処女作が完成したと同時に第二作目に挑戦です。
オール国産材の640mmスケールです。もう2作目なので私の実作業量を少し減らそうと目論んでいます。

二人で全体図を仕上げました(下図)。1作目のトリプルオーを少し腰の位置を下げて全体的にグラマラスにしました。全幅は500mm。
さて、OSさんが選択した材料は以下のとおりです。
 トップ : 日本杉(山陰地方産)
 サイド・バック : ミズメザクラ柾〜追い柾
 ネック : ヒノキ柾(大台ケ原産)
 指板 : イスノキ(ユス=柞 とも云う) ・・ 日本で最も重い
 ブリッジ : イスノキ or ヤマグワ or ミズメ
 バインディング : ヤマグワ
 内部材 : 木曽ヒノキ柾
昨年、この杉を使ってライアーを作ったことがあるのですが、とても良い響きをしていたのを思い出します。
ヒノキのネック? と首をかしげるには及びません。目の詰んだ柾目材なら強度ではアフリカマホガニーやセドロに比肩しますし、狂いにくさでは遥かにしのぎます。もちろんカーボンロッドも仕込みます。音は? こればっかりは。

no20719.jpg



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2013年07月19日

アコギ教室 完成!

塗装・乾燥が終わったのでナットとサドルの製作とその調整を行ないました。レフティ用なのでナットの溝切りは逆になります。弦を張って弦高が適正になるようにサドル高さと、ナットの弦溝と、トラスロッドを調整します。ナットもサドルも作り直しはイヤなので調整の順番を考えます。きょう弦を張ったばかりなので、ギリギリまで追い込まず、12フレットで1弦は2.8mm、6弦で3.0mm程度にしておきました。

生徒さんに試奏をお願いしました。明るくて、しかし腰の据わったサウンドです。音量はかなりあって、地声が大きい感じです。
12フレットジョイントのノーマルスケール。フィンガーピッキングはもちろんですが、ストロークでも音の分離は問題ありません。OSさんも感慨ひとしおで、少年のように大喜び。弾き語りをいくつかしてくれました。それを聴いていて、私もなにか熱いものを感じました。

さて、次なる作品も実はスタートしております。特徴はOSさんのご希望で全て国産材を使うということです。ボディ形状も完全オリジナルで、きょうから図面作成にはいりました。今度はキットではないのでかなり先が長そうです。次回の更新でまた紹介します。

▼ブリッジとヘッド象嵌の意匠は生徒さんのオリジナル
craftm_OS_f1.jpg

▼全面セラックニスのフレンチポリッシング 
craftm_OS_f2.jpg





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2013年07月12日

クラギ教室 French Polishing

アコギに続いてクラギコースのほうも塗装に入っています。

塗装手順は目止めも含めてアコギと全く同じです。ニスはブロンズセラックにサンダラックとマスティックスを添加して更に今回はもうひとつ秘薬(今のところ内緒)を加えました。

写真はまさにタンポ摺りを開始したところです。きちんと下地ができていると数分でこの状態になります。バインディングのサッチーネはエポキシ目止めをしているにもかかわらずニスをかけると赤色が滲むのでパーフリングの白がそれに染まらないように気を遣いました。なお、Z-POXYによる目止めは3回おこないました。

▼広めのバインディング、赤白のパーフリングが茶系のローズによく映えていると思いますが、いかがでしょうか。私ではなく、生徒さんのセンスです。ちらっと見えているヒールキャップはジリコテですが、これにもちょっとオシャレしています。いずれ公開します。
早くもヌメっとした光沢感があるのは前記秘薬の影響と思っています。2本の蛍光灯が真っ直ぐです。
craftm_ONC_fp.JPG







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2013年07月10日

アコギ教室 ブリッジ接着

表面板のタンポ摺りによるフレンチポリッシングを5セッション行なって、アルコールによるグレイジングをして、1週間放置したあと、コンパウンド(3M社の5982(極細目)と5985(超微粒子)で手磨きしました。ゴム板にネル生地を覆ったものでひたすら磨くという方法です。機械(オービタルサンダー)によるバフ掛けも行なうことがありますが、セラックニスはやはり手磨きが安心です。

フレットワイヤーは全て生徒さんに磨いてもらいました。#800の水研ぎペーパー掛け → 0000番のワイヤーウール磨き → 刃物砥ぎ用のコンパウンドで仕上げ。

そのあと、ブリッジの接着。クラシックギター用のブリッジクランプだと長すぎるので、真ん中の2本は写真のクランプです。ブリッジの当て木にはコルクを貼っています。

次回は、いよいよ弦が張れます。楽しみです。
このギターは悲しいかな左利き用なのでぼくは弾けません。生徒さんにお任せします。

▼使ったニスは漂白セラック(bleached shellac)、トップはエンゲルマンスプルース
craftm_OS_bgl.JPG

※関係ありませんが、トップ板に映り込んでいるのは工房の窓(疑似ステンドグラス)です。



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2013年06月29日

アコギ教室 ネック装着

このギターの生徒さん(OSさん)は、実はアマチュアのシンガー・ソングライターなんです。先日、最近の作品をテープで頂いたのでパソコンでチェロとギターとベースとコーラスにアレンジしてみました。まだ未完成なのですが今日さっそくOSさんに聞いてもらったら、たいそう感激されて私も嬉しかったです。この曲をOSさんがご自分のギターで披露される日ももうすぐです。

フレンチポリッシングを3セッション行なって、表面板がある程度乾いたのを見計らってネックを装着しました。このキットはいわゆるボルトネックジョイントです。ヒール部に2本のW1/4ボルトが差さっていて、ボディ内側からナットで締め付けるというものです。ネックのヒール部とボディはストレートのホゾで勘合されますが、ここには接着材を入れません。接着するのは指板裏と表面板の接触面だけです。ネックの仕込み角度と中心線合わせには、想像どおりけっこう苦労しました。

スペイン式ネックでのフレンチポリッシングでは、指板やネックボトムのキワが塗りにくくて苦労するのですが、今回のは別々なので極めて容易にスリスリすることができました。

▼このギターの使用形態を考えて、もう2セッションほどタンポ摺りして塗膜を厚めにします。それでも通常のラッカー塗装よりは、はるかに薄いです。
craftm_OS_gn.JPG



posted by maru at 18:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 組み立て | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月27日

ウクレレ教室 完成!

艶消しのニトロセルロースラッカーをスプレーして、ペグを取り付けて、弦を張って、ナットとサドルを調整すれば、完成です。
もとは全音製のソプラノウクレレキットですが、出来あがりはご覧のようにオリジナリティあふれる仕様となりました。
結局、キットのパーツを使ったのはトップとサイド・バックとネックとブレイシング材ぐらいです。
<教室オリジナルの内訳>
1.縞黒檀の指板
2.貝を組み合わせたロゼッタ(口輪飾り)
3.ハカランダのバインディングと赤・白ラインのパーフリング
4.ホンジュラスローズのヘッドプレートとチューリップの木象嵌(パロサント材)
5.象牙のサドルと牛骨・パロサント貼り合わせのナット
6.カリマンタンエボニーのブリッジ
7.Groverのギヤー式ペグ

これを作るまでは、ウクレレには全く疎かったのですが、クラギ教室に来ているO氏が実はウクレレ作家で、ウクレレには精通されているのでお陰さまで私も生徒さんもいっぱい勉強できました。彼からは知識だけではなく材料もたくさん提供していただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。
弦もO氏がチョイスしてくれたフロロカーボン(釣り糸)を張りました。その結果、この小さなボディから堂々とした豊かな響きがしました。

▼このピンクのケースにピッタリでした
craftm_NU_fn.JPG


▼ヘッドのインレイが印象的ですね。もちろん生徒さんのデザインです。ナットは牛骨とインレイにも使ったパロサントを貼り合わせています。
craftm_NU_hd.JPG

これまでのように、「ウクレレなのに・・・だね」という評価はもうしたくありませんし、それは当たらないと思います。ギターとはまた別の芸術分野だということが改めて分かりました。
これを機に、工房でも各種ウクレレをレパートリーに入れることに決めました。

最後になりましたが、生徒のNさん長い間どうもお疲れまでした。Nさんには各工程での手作業・機械作業をすべて経験していただきました。実に積極的にそして熱心に ・・・。
次の作品は? 楽しみにしてますね。またよろしくお願いいたします。



posted by maru at 18:16| Comment(2) | TrackBack(0) | ナット・サドルと調整 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月25日

アコギ教室 塗装たけなわ

前回写真と変わり映えしませんが、シェラックニスのフレンチポリッシングの段階になりました。今回は、エンゲルマンスプルースの白さを際立たせるために、最高度にデワックスしたシェラックフレークを使います。

サイド・バックの板(ソノケリン)にはエポキシレジンによる目止めを2回行いました。これまでの経験上、完璧に目を止めるためには3〜4回するのが好ましいのですが、今回はこの木の風合いを優先しました。
エポキシレジンによって、ソノケリンが思いがけず黒紫にいい具合に発色してくれました(写真)。

エポキシの目止め面をスクレーパで掻き取ると、最初は美味しそうな「おぼろ昆布」が削れてきますが徐々に「粉」になります。この段階になればサンドペーパに持ち替えます。今回は空研ぎの#400→#600。サンディングのポイントはボディ周辺部もビシっとユニフォーミティをもって仕上げるということなのですが、これを左右するのは実は目止めする前段階のサンディングの善し悪しにあります。

サンディングのカスやホコリをできる限り綺麗にしてから(今回、石油ナフサのようなもので拭きました)、いよいよシェラックのタンポ摺りに入ります。

このタンポ摺りについて書くと夜が明けそうなのでここでは割愛します(が、工房に来ていただければ全てオープンでお話しします)。

シェラックニス溶液を1ccのスポイトで吸い取ってそれをタンポに付けて作業しましたが、1セッションあたりネックとボディ全面で10cc〜15ccでした。シェラックフレークの濃度は20wt%なので、塗膜として供されたのは2〜3gということになります。この薄膜塗装こそフレンチポリッシングの長所であります。(つまり木質の音を妨げないということ)

▼タンポ摺りが1セッション終わったところ、これを3〜5回繰り返す予定です
ネックは未だ分離したままなので、ヒールも部分もきわめて塗りやすいです
craftm_OS_ct1.JPG

▼カメラのホワイトバランスがおかしいようですが、実際はもっと白いです
craftm_OS_ct0.JPG
次回は、いよいよネックを合体します。




posted by maru at 20:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕上げ・塗装 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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