2012年07月29日

材料とロゼッタの埋め込み

材料は生徒さんの持ち込みです。ウクレレに限らずギターの材料も昔から集めておられたようです。私も知らなかった材料屋さんもご存知で逆に勉強させてもらいました。
そのうちのいくつかの中から、二人でセレクトしたのが下の写真です。
写真上から、ホンジュラスマホガニー(裏板ブレイシング、ライニング、ペオネス用)、白いのはスプルースの表板ブレイシング材、そしてインディアンローズのサイド・バック材、いちばん下がネック用のセドロ材です。
P1070550.jpg




▼表面板は米杉(ウエスタン・レッド・シーダー)  これ一級品です
ロゼッタ(市販品)を埋め込みました。このサークルカッターは弊作品ですが、頼りになります。
大西さんもこれを自作したいとのことでカメラに収めていました。
P1070546.jpg



▼サークルカッターを使っているところを撮り忘れたので、過去の写真でも載せておきます
rose_for_daiwa_0808.jpg

craftm_ccj1.jpg

posted by maru at 15:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 響板製作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月03日

【参考】Maruyamaロゼットの製作工程

参考までに工房オリジナルロゼットの作り方をのせておきます。
▼こんなロゼットをつくります
80.jpg



1.サークルカッター(これは自作第1号)で1.5mmくらいの切り込みを入れます
 サークルカッターの回転軸は5〜6mmΦ程度の丸棒にすればセンターがずれません。
 釘か針のようなセンター芯では板が柔らかいので必ずずれます。
 刃は木目(冬目)に負けないように頑丈なものがおすすめです。
 いきなり切り込みをいれずに別の板で入念にリハーサルしたほうが安全でしょう。
 
10.jpg


2.ドーナツ型の地板は、バンドソーと円切り治具で切り出して、角のみで四角い穴をあけてあります。
 これをはめ込む溝はミニルーターで彫ってノミなどできれいにしておきます。
 
15.jpg


3.地板の角穴にはめこむ寄木です。45度にカットしてお互いを貼り合わせて中心部を6.4mm角の正方形に切り出しています。芸の細かい話ですが、木の木口ではなく木目がきれいに見える方向にカットしています。
20.jpg



4.地板を接着してから寄木をはめこみます。こうすれば地板は割れません。
 このノコギリはダボカット用のものです。(刃がいくらでもしなる)
40.jpg


5.寄木がはまったらその頭を地板とツライチに均しておいて、地板の内外周にリングを埋める溝を彫るためのケガキをサークルカッターで入れます。ツライチにしなければサークルカッターの切り込み深さの精度が出ないからです。
 なお、この地板はチェリー材です。上の写真のものはウォールナット。
30.jpg


6.リング用のケガキを入れているところです。サークルカッターは2代目の自作品で、市販のドレメル用のサークル加工治具を利用しています。 このサークルカッターのほうがはるかに使いやすいです。
 なおこの地板はアフリカブラックウッドです。
50.jpg


7.リングを埋め込むためのリハーサルをしているところです。ちなみにこのリングの棒の全幅は4.5mmです。
 溝はドレメルのミニルーターと上記のサークル加工治具を使いました。
 黒い地板も少しずつ削りこんで4.5mmにピタっと合わていくのがコツです。
 細い棒を何本も一挙に埋め込むときは、柔らかい木のヘラを使うと案外スムーズにいきます。
60.jpg



8.ドーナツ上部の空いたところに表面板材を埋め込んで全体をツライチに仕上げれば完成です。
 ツライチにするときは、鉋、スクレーパ、ドラムサンダーなどで慎重に行ないます。
 地板や寄木の導管はあとでけっこう目立つので目止めをしています。
70.jpg






posted by maru at 11:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 響板製作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月02日

響板(表面板の製作)-1

今回、トップの材は杉材、Western Red Ceder です。日本でいえばネズコの仲間です。
いつもの松材(欧州のスプルース)に比べると柔らかくて軽いので、設計もそれなりに考慮します。

生徒さんの希望は、誰が弾いても良く鳴るギターではなくて、しっかりと弾ける人がしっかり弾けばいくらでも鳴る、というものです。ハイエンドのギタリストならではの要望ですね。
それを念頭において、板厚と力木の配置および質量を検討しました。

写真はまだまだ途中です。基本的には現在の杉の名器群をアレンジした形にして、それから更に駒裏にクロスバーを設置することによって鳴りをコントロールする計画です。

▼板厚は、私が作る松材のギターより1~2割厚めです
craftm_tp0.jpg



▼上の板のタッピングスペクトルです。
 いつもの松材とは、ピークの立ち方と残響の長さにおいて明確に異なります。
 これを基本にして表面板を作り込んでいきます。
craftm_vatp0.jpg
posted by maru at 19:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 響板製作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月22日

響板(表面板の製作)-2

扇形ブレイシングは6本で、長さ・太さ・配置とも全くの左右非対称で高音側に斜めのバーが走るいわゆるエルナンデスとアグアドの型です。

これにさらにブリッジサドルの位置にズボっと横バーを入れて、扇形ブレイシングとは相欠き式でしっかりと組み継ぎました。この目論見は、「きちっとしたタッチで弾いたときに(のみ)真価を発揮するギターを」という生徒さんの要望に沿えるようにということなんですが、どうなりますでしょうか。なお、板の厚みも松材よりは十分厚くしています。

▼響孔の補強板を接着しているところです
craftm_tp1.JPG




▼ネックのほうもここまできています 当工房では常に側板はクサビ固定式にします。
  シャム柿のヘッドプレート、今回ブリッジも同じ材料でギルバート型となります。
  ネック材はスパニッシュシーダー(セドロ)
craftm_mcnk.JPG
ちなみに、サイド・バック材はホンジュラスローズに決定しました。




posted by maru at 17:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 響板製作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月01日

表面板完成&ネック加工

生徒さんのアイデアで力木のうちのクロスバーに、カーボンを貼りました。
カーボン・ロービングという細い繊維を低粘度のエポキシで固めながら接着します。
写真の幅で12,000本のカーボン繊維です。エポキシで固めることによって、繊維が固体化して極めて高強度の素材となります。

クロスバーの上面をかなり削ってからカーボンを貼り付けたので質量的には相殺したためか、振動解析では固有振動数はほとんど変化なく、1KHz以上の高次倍音が多少減衰した程度でした。

ネックは、ヘッド部をあらかた加工して、ヒール部を塗装して、表面板を接着する棚部を加工しました。この状態でいよいよ表面板とネックを接着します。このヘッドデザイン、自分としては初めてです。
craftm_TpNk.JPG






posted by maru at 14:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 響板製作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年03月12日

Triple-O モールド作りとトップブレイシング

このキットは内型(モールド)を使って作っていく方式です。
ギター形状に切った2枚の厚手ダンボール(キットに付属)の間に、40mmぐらいの木片をスペーサーとして挟んだらそれでモールドが完成です。
こんなものでも、ウエストのところに写真のようなクランプ(これは自作)を併用することによって、立派に役目を果たすので驚きです。
この状態で、これからライニングを接着するところです。

トップ板の厚みはぴったり1/8インチ均一にサンディングしてありましたが、これでは面白くないので周辺部を鉋で多少削りました。タップすると明らかに響きが変わったのが、生徒さんもよくわかってくれました。

このギターはレフティ専用なので、鉋の削り方もそれを意識しました。
そして当然ながら、下部ブレイシングの2本の斜めバーの方向が通常(右用)とは逆になっています。
きょうは、Xブレイスの相欠き加工だけ終えました。

craftm_OS_max.JPG




posted by maru at 18:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 響板製作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月07日

クラギコース @ロゼッタ作り

さあ、2作目の製作が始まりました。

まず、前回紹介したスプルース材を荒材のまま接ぎ面だけを鉋がけして、接ぎました。そしてドラムサンダーで裏表ともサンディングして目違いを払っておきます。

今回ロゼッタ(口輪飾り)はすべて手作りします。下の写真は既に製作済みの私のギターのものですが、これをもとに生徒さんが若干アレンジされます。
rs_cmp.jpg


まず地板となる、グラナディラ(アフリカブラックウッド)を製材します。
バンドソーで真っ二つに割りました。そのあと軽くサンディングして厚み3mm強、これにプリンターで出力したロゼッタのパターンを糊付けして円形に切り取ります(後述)。
craftm_rslp2.JPG


寄木にする材を選択して製材します。赤:サッチーネ、橙:ブトゥムジュ、黄:アマレロ。
そして、 赤と橙 、赤と黄 というふうに接着します。
craftm_on2rs0.jpg


接着したもの2本をテープで貼り合わせて、スライドマルノコで厚さ3.5mmにスライスしていきます。角度は45°。
craftm_on2rs3.jpg


スライスしたものを2枚一組として接着します。そのあと、中心部分を7mm幅ぐらいに切りとります。これが寄木の「金太郎飴」となります。
craftm_on2rs1.jpg


グラナディラの地板にロゼッタパターンを貼り付けて外周をバンドソーでカットして、2分の角ノミ(6.4mm角)で通し穴をあけます。そのあと、糸鋸で内周をカットして輪っかにします。この段階では輪っかは仕上がり寸法より大き目にしておきます。その輪っかを、表面板に溝を彫って埋め込みます。
輪っかの接着が固まってから、寄木の金太郎飴を正確に6.4mm角にサンディングして、輪っかの穴に木槌で叩き込んで接着します。
ダボ切りノコで金太郎飴の余剰をカットします。この方法により、木の木目面(木口ではなく)が目に見えることになります。
craftm_on2rs2.jpg

きょうはここまで。このあと、輪っかの内・外周を仕上がり寸法にルーティングして、さらにその外側/内側に細い木のラインを埋めていきます。

きれいな黒地に私も経験ないような鮮やかでシャープな寄木、どんなロゼッタになるのか楽しみです。






posted by maru at 20:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 響板製作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。